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赤ワインポリフェノール

日本で抗酸化作用の知名度を上げたのは紛れもなく赤ワインポリフェノールでしょう。
赤ワインには豊富にポリフェノールが含まれており、動脈硬化や脳梗塞を防ぐ抗酸化作用があるとして赤ワインによる健康ブームが起こりました。
そのきっかけとなったのが、フランスの科学者セルジュ・レヌーが発表した理論によるものです。
どのような理論かというと、「動物性脂肪をたくさん摂取している欧米各国の中で、フランス人に心臓疾患や動脈硬化などの発症が少ないのは、ポリフェノールを豊富に含む赤ワインを日常的に飲んでいるからだ」といものです。
この理論は世界保健機構(WHO)などによって「フレンチパラドックス(フランスの逆説)」と呼ばれ、メディアにも取り上げられたため赤ワインブームが起こったのです。


なぜ赤ワインなの?

赤ワインワインには白ワインと赤ワインがありますが、なぜ赤ワインだけに抗酸化作用のあるポリフェノールが含まれているのでしょうか?
これはワインの原料となるブドウの種類や製造方法の違いにあります。
白ワインは主に白ブドウなど色の薄い果皮のブドウを使用し、発酵には果汁のみを使用する一方、赤ワインは黒ブドウや赤ブドウを使用し、発酵には果皮や種を含む果実丸ごと使用するという違いがあります。
ポリフェノールを多く含むのはブドウの実の皮や種の部分で、割合でいえば種に全体の約65〜70%、果皮に25〜35%、果肉に2〜5%となります。
そのため、黒ブドウや赤ブドウの皮ごと原料として使用する赤ワインにポリフェノールがたくさん含まれており、白ワインのポリフェノール含有量は赤ワインの10分の1しかならないのです。
ちなみに、ブドウジュースの場合は、製造過程で皮を取り除くので、残念ながらポリフェノールはあまり含まれていません。
また、アルコールが腸からのポリフェノールの吸収を促進してくれるため、赤ワインがポリフェノールの摂取に優れているのです。


赤ワインには多種のポリフェノールが含まれている

赤ワインは確かにポリフェノールをたくさん含み、強い抗酸化作用を発揮します。
赤ワインに含まれるポリフェノールの種類は、アントシアニンや、カテキン、シンプルフェノール、タンニン、ケルセチンなど多種類に及びます。
この理由は発酵の過程でポリフェノール同士が化学反応をおこして別のポリフェノールが作り出されるためです。
寿命を延命させると話題のレスベラトロールというポリフェノールも含まれています。
また、赤ワインに含まれるポリフェノールの具体的な量はといいますと、100ml中230mgと他と比べても非常に多く含まれていることがわかります。
ただし、一方で赤ワインはアルコールも多く含んでいますので、ポリフェノールをたくさん摂取したいからといって飲み過ぎには注意が必要です。