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放射能障害の本質は酸化

東日本大震災は日本に未曾有に大きな災害をもたらしました。
特に福島第一原発事故での放射能漏れは、過去最悪といわれたチェルノブイリ事故と同等かそれ以上といわれています。
これに伴い放射能の人体への影響がクローズアップされました。
皆さん、放射能は生命を脅かす怖いものという認識をお持ちだと思いますが、では実際に放射能はどのようにして害を及ぼすのでしょうか?


放射線で活性酸素が発生

放射能による放射線被曝がもたらす人体への影響については、直接作用と間接作用があります。
直接作用というのは、文字通り放射線がDNAや細胞膜などの生体分子に直接当たって傷つける作用のことをいいます。
放射線が生体分子から電子を奪い、酸化させてしまいます。
電子を奪われた分子は電子が足りなくなるため、安定な状態に戻るために隣の分子から電子を奪い、また電子を奪われた分子は隣の分子から電子を奪う…という酸化の連鎖反応、つまり、フリーラジカルの連鎖反応がおこります。


一方、間接作用というのは、放射線によって体内で発生した活性酸素による酸化障害のことなのです。
私たちの体の約7割は水で構成されています。
体内に到達した放射線がこの水の分子に当たると、電離を起こして水を分解します。
こうしてできた水の分解物が、活性の高いヒドロキシルラジカルや寿命の長い過酸化水素などの活性酸素なのです。
これらの活性酸素が水の中を通って、間接的にDNAや細胞膜を酸化して傷つけてしまうのです。
このように活性酸素を発生させて間接的に放射線の作用を強めることで、放射線による障害を2.5〜3倍にも大きくします。


いずれにしても、フリーラジカル連鎖反応でDNAや細胞膜などが酸化されて障害が起こることには違いありません。
実際、放射能汚染の治療薬として抗酸化剤が用いられてきました。
チェルノブイリ事故の際にも被爆者にα-リポ酸などの抗酸化物質が投与され、放射能被爆によって生じたフリーラジカル障害にもその有効性が示されています。