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真っ赤なトマトにリコピン

リコピンはトマトやニンジン、スイカなど野菜や果物に含まれる鮮やかな赤色をしたカロテノイドの一種です。
緑黄色野菜の中でも特にトマトに多く含まれており、ヨーロッパに『トマトが赤くなると医者が青くなる』というのことわざがあるように、トマトにはリコピンをはじめとする栄養素が豊富に含まれているのです。
リコピンは非常に強い抗酸化作用をもち、老化防止が期待できるほか、子宮筋腫の予防効果や乳ガン予防効果もあるという研究報告がされている注目の成分です。
人間の体内にも存在しており、男性の前立腺に最も多く存在しているため、前立腺肥大の予防や前立腺ガンの予防の効果も研究報告されています。
ただし、加齢と共に減少するため積極的な摂取が進められます。


リコピンの強い抗酸化作用

トマトのリコピン リコピンの抗酸化作用は非常に強力です。
抗酸化ビタミンであるビタミンEの100倍以上、同じカロテノイドであるβ-カロテンの2倍以上もの抗酸化力があるといわれています。
そのため、活性酸素による細胞の酸化が原因で起こるがんや動脈硬化など生活習慣病の予防に効果があるとして非常に注目されています。

リコピンの美白・美肌効果

美白・美肌は女性の永遠のテーマです。
そんな女性の悩みを解決してくれる成分の1つがリコピンです。
リコピンにはシミやそばかすなどの原因となるメラニン色素の生成を抑制して美白・美肌効果を発揮するという研究結果が報告されています。


皆さんご存じのように、メラニン色素は紫外線による害を防ぐために皮膚表面でバリアの役割をします。
この仕組みをもう少し詳しくみてみますと、皮膚内部に進入してきた紫外線は、活性酸素を発生させて細胞を傷つけてしまいます。
紫外線によって皮膚の表面で活性酸素が発生すると、その刺激によってメラニン生成に必要なチロシナーゼという酵素の活性を促す物質を放出されます。
これによりチロシナーゼが活性化されて、メラニン色素が生成されるのです。
メラニン色素を発生させないためには、このチロシナーゼが活性化しないようにすればよい訳です。


リコピンは2つの方法でチロシナーゼの活性化を抑えてくれます。
まず1つ目に、リコピンはその強力な抗酸化作用で活性酸素を除去してくれます。
活性酸素がなければ、チロシナーゼは活性化されませんので、メラニン色素の生成を抑制できるということです。
2つ目は、リコピンはチロシナーゼそのものに働きかけて、チロシナーゼの量を減らしたり、活性を弱めたりしてくれるのです。
以上のように、リコピンを摂取すれば、あなたの美白・美肌のお手伝いをしてくれることでしょう。


トマトでリコピンを効率よく補う方法

リコピンを多く含む食材はなんといってもトマトですが、そうはいってもリコピンの効果が期待できる1日量15mgを摂取するためには、大きめのトマト2個食べなければなりません。
毎日2個のトマトを食べ続けるのはちょっとしんどいですね。
そこで、リコピンを効率よく摂取するためには、トマトジュースがお奨めです。
トマトジュースであれば200cc、コップ1杯分でリコピン1日摂取量を補えるので、無理なく続けることができます。


また、プチトマトを串に刺して焼いたトマト串も効果的にリコピンを摂取できます。
リコピンはトマトの皮の部分に多く含まれているため、皮の比率が高いプチトマトのほうが効率よく摂取でき、またリコピンは熱に強く加熱によって分子が細かくなりリコピン吸収率が4倍にも高まるといわれています。
焼鳥屋さんでもよく目にしますので、お試しになられてはいかがでしょうか?