イソフラボンは大豆や葛などマメ科の植物に多く含まれるフラボノイド類に属するポリフェノールの一種です。
人間の場合は通常イソフラボンを大豆から摂取することが多く、日本でも古くから豆腐や納豆、味噌、醤油など大豆を加工した食品を食しています。
大豆はイソフラボン含有率が高く、また「畑の肉」と呼ばれるように植物の中では唯一肉に匹敵する程の豊富にタンパク質を含んで栄養価が高く健康によい食品としての知名度が高いことから、イソフラボンと言えばまず大豆イソフラボンの名前が挙がります。
大豆イソフラボン以外にはレッドクローバー・イソフラボンやプエラリア・イソフラボンなどがあり、サプリメントとして市場に出ています。
イソフラボンはポリフェノールの一種ですので当然、抗酸化作用があり、動脈硬化やがんなどの病気の予防に役立つのは言うまでもないですが、そのほかにも女性ホルモンに似た働きを持つことで注目されています。
大豆にはゲニステイン、ダイゼニン、グリシテインなど数種類のイソフラボンが含まれていて、それらを総称して大豆イソフラボンと呼ばれています。
大豆イソフラボンは女性ホルモンであるエストロゲンに似た分子構造及び作用を持つため、植物性エストロゲンとも呼ばれています。
そのため更年期における女性ホルモンの急激な減少による更年期障害や骨粗鬆症などの予防・改善に効果があるとされています。
一方、エストロゲンが体内で過剰になると、乳ガンや子宮ガンを引き起こす原因となることから、大豆イソフラボンの過剰摂取によって乳ガンや子宮ガンの発症リスクを高まるという説もありますが、大豆イソフラボンの女性ホルモン様作用は弱く、逆にイソフラボンの摂取量が多い人ほど乳ガンの発症が低下するという研究報告もあります。