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長寿延命!レスベラトロール

「レスベラトロール」ってお聞きになったことありますでしょうか?
レスベラトロールは赤ワインやぶどうの皮などに多く含まれるポリフェノールの一種なのですが、老化防止の長寿遺伝子として注目されているサーチュイン遺伝子を活性化させることがわかってきたのです。
日本ではまだ知名度の低い成分なので知っている方は少ないと思いますが、海外ではメジャーなサプリメントなのです。


長寿遺伝子“サーチュイン遺伝子”とは?

サーチュイン遺伝子は、飽食時代の現代において普段活性化していないのですが、飢餓や食事の制限によって活性化される遺伝子です。
生物は食料が少なくなると子孫を作ることよりも体を維持することを本能的に優先しようとします。
つまり、食事の摂取量が少ないと生命を守るためにサーチュイン遺伝子が活性化されて、寿命が延びるということです。


サーチュイン遺伝子が活性化すると、細胞中でエネルギーの生産を担っているミトコンドリアが活性化されエネルギー効率を高めます。
また、活性酸素の抑制や抗体の活性化など100近くある老化要因を抑えられて、体脂肪、血圧、血糖値、中性脂肪値などが改善され、老化の進行が遅らされるため、寿命が延びることが確認されています。
このようなことから、サーチュイン遺伝子は「長寿遺伝子」とか、「抗老化遺伝子」とも呼ばれています。
40〜60代を対象に行った実証実験では、30%減らした食事を3〜7週間続けただけでサーチュイン遺伝子が目覚めて活性化したという結果がで報告されています。。


レスベラトロールがサーチュイン遺伝子を活性化

サーチュイン遺伝子を意図的に活性化させることができれば、寿命を延ばすことができる訳です。
それができるのがレスベラトロールというポリフェノールなのです。
レスベラトロールが脚光を浴びたのは、2006年にハーバード大学と米国立老化研究所の研究者によって報告された研究結果がきっかけです。


人に中年にあたる約52週齢のマウスをつかった実験で、
(1)通常の餌群
(2)カロリーの60%が脂肪の高カロリーの餌群
(3)高カロリーの餌+レスベラトロールの餌群
に分けたところ、114週目で(1)と(3)の死亡率が42%に対し、(2)に死亡率が52%という結果で、レスベラトロールを加えることで、高カロリーの餌を食べても死亡リスクが改善したのです。
さらに、レスベラトロールを加えた餌群のマウスは、グルコースとインスリンの血中濃度が低下しており、また、通常高カロリーによって肥大する肝臓の大きさも正常に保たれていたのです。


上記の研究結果をニューヨークタイムズ紙やAP通信が大々的に報道したためレスベラトロールはあっという間に注目の的となりました。
マウスによる実験では大量のレスベラトロールが投与されており、人間に換算すると1日当たり500mgに相当します。
レスベラトロールを多く含有するといわれる赤ワインでも1リットル当たり0.2〜5.8mgですので、日常の口にする食べ物からレスベラトロールの長寿効果を期待するのは難しいかと思われます。
とはいえ、レスベラトロールもポリフェノールですので、抗酸化作用によって健康に貢献してくれることは間違いないでしょう。