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ストレスが体の酸化を促進

ストレスは体によくないということは皆さんご存じの通りです。
ストレスがたまると体の機能を調節している自律神経が狂ってしまい、風邪でもないのに体温が上がったり、じっとしているのに脈拍が上がったりといった異常が体のあちこちで起こる自律神経失調症となってしまうことが一般的に知られています。
しかし、ストレスの悪いところはそれだけではありません。
ストレスがかかると活性酸素が発生して体の酸化が進行するのです。


ストレスによる体の酸化メカニズム

ストレスがかかるとまずその情報が脳の大脳辺縁系というところにある視床下部に伝えられます。
すると、視床下部から副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンというホルモンが分泌されます。
この副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンが脳の視床下部からそのすぐ下にある下垂体を刺激すると、今度は下垂体から副腎皮質刺激ホルモンが分泌されます。
次に副腎皮質刺激ホルモンは副腎皮質を刺激して、副腎皮質から副腎皮質ホルモンが分泌されます。


ステロイドホルモン


副腎皮質ホルモンというのは実はステロイドホルモンのことです。
ステロイドはアトピーなどの皮膚炎に塗り薬で処方されたり、リウマチなど緩和に飲み薬で処方されるもので、非常によく効く反面、副作用が強いことで有名な薬です。
ステロイドは本来自分の体で作られる成分なのです。


副腎皮質ホルモンの合成、分解が酸化の原因

上記のようにストレスによって副腎皮質ホルモンが分泌されるということからわかるように、副腎皮質ホルモンはストレスに対抗するために分泌される抗ストレスホルモンなのです。
そして、この副腎皮質ホルモンを合成、分解する時に活性酸素が発生してしまう訳です。
ストレスが続いている間は、副腎皮質ホルモンも合成、分解され続けます。
つまり、ストレスが続いていると活性酸素もずっと発生し続けているということになります。
発生し続ける活性酸素が体を酸化させるのは言うまでもありませんね。


さらに悪いことに、副腎皮質ホルモンが合成されるときにビタミンCやビタミンEが消費されます。
ビタミンCやビタミンEは抗酸化物質で、活性酸素によって起こる酸化から体を守ってくれる成分です。
ビタミンCやビタミンEが減少すると、酸化が進行してしまうのです。
このように、ストレスがかかると酸化の原因となる活性酸素の発生量が増えると共に、酸化の進行を防ぐ抗酸化物質も減らしてしまうという、体にとって非常に害をもたらす状態であることをおわかり頂けるかと思います。