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抗酸化物質とは?

活性酸素による酸化の害から体を守るために私たちの体内では活性酸素除去酵素が作られているのですが、活性酸素除去酵素で防げる量を超える活性酸素が発生すると私たちの体は酸化されてしまいます。
活性酸素除去酵素で処理できる量を超える大量の活性酸素が発生した場合に、私たちは体の酸化を防ぐことはできないのでしょうか?


こんなときに体の酸化から防いでくれる物質が抗酸化物質なのです。
抗酸化物質とは、ほかの物質が酸化するのを抑制することのできる物質のことで、私たちの体を酸化から守ってくれて、病気になるのを未然に防いでくれる非常に大切な物質なのです。


抗酸化物質が酸化の身代わりになる

では、抗酸化物質はどのようにして酸化を防いでくれるのでしょうか?
酸化というのは電子を奪われる化学反応でした。
原子や分子の軌道を回る電子は通常2つずつが対になって安定な状態を保っているのですが、活性酸素によって電子を奪われた原子や電子は、電子が足りない不安定な状態になります。
この不対電子を持つ原子や分子をフリーラジカルといいます。
フリーラジカルは安定な状態に戻ろうとするため、別の原子や分子から電子を奪います。
そうすると、その電子を奪われた原子や分子が今度はフリーラジカルとなって、また別の原子や分子から電子を奪うという連鎖反応が起こります。
これをラジカル連鎖反応といい、これによって細胞は次々に酸化し、細胞は損傷してしまうのです。


ラジカル連鎖反応をくい止めるには、電子を奪われないようにしてやればよい訳です。
この働きをしているのが抗酸化物質なのです。
抗酸化物質は、細胞の身代わりに電子を奪われて酸化されてくれます。
そして、酸化された後は他の原子や分子から電子を奪うことはしませんので、そこでラジカル連鎖反応は止まるのです。
ラジカル連鎖反応は、体の細胞が次々に酸化してしまう非常に恐ろしい状態ですので、活性酸素の発生しやすいストレス社会を生きている私たちは、抗酸化物質を意識的に摂取しなければなりません。